グループポリシーを使用してWorkSpacesの制御をしてみた
ご機嫌いかがでしょうか、豊崎です。
WorkSpacesにグループポリシーを設定して見ましたので、ご紹介したいと思います。
前提
すでに以下の環境がある想定で進めたいと思います。
- MicrosoftAD(corp.demo.com)
- MicrosoftAD管理用のWindowsサーバ(Windows Server 2012 R2、ドメイン参加済)
- GPMC(グループポリシー管理ツール)インストール済とします
- WorkSpaces
- クライアントPC
※GPMCのインストールはこちらをご参考ください
やってみた
以下を参考にグループポリシーを使ってWorkSpacesとクライアントPC間でのクリップボードのリダイレクトを管理してみたいと思います。
クリップボードのリダイレクト
デフォルトでの挙動を確認
クリップボードのリダイレクトは以下の両方とも行うことができます。
- クライアントPC>WorkSpaces
- WorkSpaces>クライアントPC
グループポリシー管理用テンプレートのインストール
WorkSpaces 固有のグループポリシーの設定を使用するには、グループポリシー管理用テンプレートをグループポリシーに追加する必要がありますので、以下を実施します。
pcoip.admファイルの取得
まず、WorkSpacesにログインして「pcoip.adm」ファイルを取得しましょう。
WorkSpacesクライアントを使用してWorkSpacesにログインします。
コマンドプロンプトから以下のコマンドを実行し、フォルダから「pcoip.adm」ファイルを取得しましょう。
explorer "C:\Program Files (x86)\Teradici\PCoIP Agent\configuration"
今回、MicrosoftAD管理用Windowsサーバからグループポリシー管理ツールを利用してMicrosoftADを利用するため、 何かしらの方法でMicrosoftAD管理用Windowsサーバに「pcoip.adm」ファイルを渡しておきましょう。
グループポリシーにテンプレートを追加
次に、pcoip.admファイルをMicrosoftAD管理用のWindowsサーバにログインしてグループポリシーの管理を開きます。
今回の例ではcorp.demo.com/CORP/Computersを右クリックし、「このドメインにGPOを作成し、このコンテナーにリンクする」をクリックします。
新しく作成されるGPO(グループポリシーオブジェクト)に任意の名前をつけます。
作成されたGPOを右クリックして編集をクリックします。
開かれたグループポリシー管理エディターの管理用テンプレートを右クリックして、「テンプレートの追加と削除」をクリックします。
テンプレートの追加と削除画面で先ほどWorkSpacesから取得した「pcoip.adm」ファイルを追加しましょう。
これで事前準備完了です。
クリップボードのリダイレクトの制御
ではクリップボードのリダイレクトの制御をして見たいと思います。
追加したテンプレートから「PCoIP Session Variables」>「Overridable Administrator Defaults」>「Configure clipboard redirection」をダブルクリックします。
有効を選択し、オプションを選択します。オプションは以下4種類がありましたが、ここでは「Enable Client to agent only」を選択しました。
- Disabled in both directions(WorkSpaces、ローカルPC双方向のクリップボードのリダイレクトNG)
- Enabled agent to client only(ローカルPC>WorkSpaces方向のクリップボードのリダイレクトOK)
- Enabled client to agent only(WorkSpaces>ローカルPC方向のクリップボードのリダイレクトOK)
- Enabled in both directions(ローカルPC、WorkSpaces双方向のクリップボードのリダイレクトOK)
グループポリシーの設定はこれで完了です。
設定後の挙動
それではWorkSpaces再度ログインして、冒頭に試したクリップボードのリダイレクトを試してみます。
意図した通りに、クリップボードのリダイレクトが制御できました!
さいごに
WorkSpacesでグループポリシーを利用してみました。WorkSpaces管理者はユーザの利用を一部制限したいケースがあると思います。PCoIPのポリシーについては他にもあるので、一度お試しいただければと思います。この記事が誰かのお役に経てば幸いです。